競馬ふぁん

競馬が好きで、大好きで。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ホースニュース『馬』休刊に思うこと

 ホースニュース『馬』紙が中央版は17日付、地方版は19日付で休刊となりました。
 その経緯については、辻三蔵TMのブログ「辻三蔵の辻説法」に書かれています。
 17日(日)に急遽、社員総会が開かれ、突然「休刊」を言い渡されたようです。なるほど、17日付が最終号となった中央版に「休刊」を知らせる文言が一つもなかったわけです。


馬休刊

 ↑は、昨日19日、オフト汐留の売店に張り出されていたお知らせです。
 売店のおじさんも「昨日(18日)、急に聞いてね」と話していました。



 昨年の馬インフルエンザ禍による中央競馬開催中止の際にも、辻TMのブログにはホースニュース社の苦しい状況が書かれていました。

 コンピュータで製作され、カラー化されても、活版印刷の名残というか、どこか“昭和の香り”を残していた『馬』。ベテランファンのニーズには対応できていても、新規のファンを開拓するのは難しかったのかもしれません。



 ホースニュース『馬』は中央版(東西)、南関東版、さらにはホッカイドウ競馬版、ばんえい競馬版を発行していました。それら全てが発行されなくなってしまいました。
 2000年3月に出版された「新装改訂版 競馬新聞スーパーガイド」(イースト・プレス)に掲載されている「中央競馬専門紙プロフィール一覧」によると、当時発行されていた専門紙は、関西=競馬キンキ、競馬ダービー、競馬ニホン、競馬ニュース、競馬ファン、関東=1馬(その後全国版に)、勝馬、ケイシュウNEWS、競馬研究、競友、ダービーニュース、日刊競馬、東西=馬、競馬エイト、競馬ブックとありました。
 そのうち、競馬キンキ、ケイシュウNEWSが休刊となり、それぞれ園田・姫路版、南関東版と地方競馬でのみ発行されています。
 今回の『馬』紙は地方版を残すことも許されず、全てが休刊となってしまいました。

 怖いのはジャンルの縮小です。
 プロ野球でも、近鉄球団消滅→1リーグ制移行という流れを止め、2リーグ・12チーム制を保った一因には、チーム数が減少することで裾野が小さくなり、ひいては野球というジャンルが縮小することへの危機感があったはずです。

 『馬』の休刊に伴い、ホッカイドウ競馬の専門紙は競馬ブックのみ、ばんえい競馬でも競馬ブックとばんえい金太郎の2紙が残るのみとなりました。金太郎は流通が盛んとはいえないようで、実質ブック1紙ともいえそうです。
 1紙(1社)独占というのは、競う相手がおらず、ひいては1紙の予想が全てを作り上げてしまうような怖さがあります。
 名古屋・笠松の東海公営も厳しい状況で、発行を諦めた専門紙会社(「競新」と「競馬東海」)もあったようです。しかし、それを競馬エース社が引き受け、資本は1社ながらも専門紙はいまだに2紙存在しています。
 「どんな世界でもそうだろうけど、1社のシェアが過剰になるとマーケットというのは小さくなる。競馬場に来る人にはアンチエースという人も多くて、エース1紙だけではエース自身が駄目になる。今は2紙しか出してないから、東海のシェアが3割5分くらいになって欲しい。エースというのは、立場上、保守的な新聞だから、今後も独占してほしいとは思わない(以下略)」(「別冊宝島 競馬裏事件史 これが真相だ!!」2004年5月発行 競馬エース・伊藤和敬編集長へのインタビューより)



 『馬』紙の休刊は、他の専門紙にとっても"対岸の火事”ではありません。
 新聞の輸送費用を専門紙協会に属する数社が分担するというシステムをとっていると見聞しました。『馬』紙がなくなることで、その分の負担が他社へ回ることになります。「ライバルが減った」ということで喜ぶ専門紙はいないのでは?
 現在の原油高騰に伴い、新聞用紙やその他の材料などの価格高騰も追い討ちをかけるはず(実際、1馬は4月11日発行より400円→450円へ値上げ)。
 連鎖が起きないか、不安です。



 巷間言われる「専門紙離れ」が休刊の最も大きな要因でしょうか。
 1980年代後半からの空前の競馬ブーム以降、スポーツ新聞が競馬を大きく扱うようになりました。また、近年ではインターネットなどで出走表を気軽に取り出せるようになりました。
 400~410円の競馬だけを扱う新聞と、120~130円で競馬以外の情報を読むことができるスポーツ紙。不況が続く世の中で、値段が安い方に傾くのは仕方ないことかもしれません。また、スポーツ紙は毎日発行されるゆえ、予想だけでなく、週中の追い切り情報、GⅠともなると週末には予想、月曜日には結果と1面で大きく競馬が扱われます。
 スポーツ紙が競馬を支える一端を担っているのも確かです。

 専門紙と同じ立場で競馬面を作っている東京スポーツや日刊ゲンダイなどの夕刊紙もあります。
 しかし。
 過去を穿り返すようですが、1996年10月から97年3月にかけて、スポーツニッポン(関東版)が競馬エイトに掲載されたあるレースの関係者コメントを一字一句もらさず転載したことがありました。以前からいくつかのスポーツ紙では、前日から発行されている専門紙の◎○▲△を集計して表を掲載しています。その印を見ながら予想をしている記者もいるのでは?と勘繰れなくもありません。予想オッズなども専門紙の印を参考に作成されている面もあるでしょう。

 「私はいつも北馬場で時計をとっていて不思議に思うのですが、スポーツ新聞・夕刊紙で常駐しているのは『日刊ゲンダイ』『サンスポ』『デイリー』『東スポ』ぐらい。あとは少なくとも時計はとっていないのに、調教時計が載っているのはどういうわけでしょうか。坂路時計はJRAから提供されますが、記者が存在しないのに、なぜ新聞を作れるのか、素朴な疑問ですよね。こんなスポーツ紙に追いやられて専門紙が衰弱していくのでは、あまりにも不合理だと思いますよ」(「書斎の競馬」第12号 2000年3月発行 日刊競馬・佐藤達夫TMへのインタビューより)

 どんな時も競馬を支え、競馬文化を担ってきた競馬専門紙が苦境に立たされている現状を、競馬新聞のファンとして悔しく思います。



 私が初めて競馬場に行った日(トウカイテイオーが勝った1991年皐月賞の中山競馬場)、手にした競馬新聞が『馬』でした。大版とタブロイドの中間の大きさの紙面、単枠指定されたトウカイテイオーとイブキマイカグラを差し置いて、本紙◎がシンホリスキーだったことが思い出されます。

 17日の日曜日にウインズ汐留で、私の左斜め前に立っていた『馬』を手にしていたおじさん。今度の週末、どうするんだろう…。



 “競馬の神様”故大川慶次郎氏が、初めてパーフェクト予想を達成した時に在籍していたのは、ホースニュース『馬』でした。その圧倒的な知識、大川氏亡き後のフジテレビの競馬中継を支えた井崎脩五郎氏を筆頭に、メディアで活躍する様々な記者・TMが在籍していました。

 最終号となった19日付の大井版。最終12レース、本紙予想は◎→○と馬単を本線で的中、見事に有終の美を飾りました。また、19日付に出走表に予想だけ掲載されていた20日の重賞・金盃も◎ルースリンド→△ナイキアースワークで決まり、おそらく買い目が記載されていれば的中していたはずです。

 さらば、名門の競馬新聞、ホースニュース『馬』!
 
スポンサーサイト

テーマ:競馬日記 - ジャンル:ギャンブル

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://guriguri410.blog42.fc2.com/tb.php/1014-98a3cace
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。